こんにちは、セルバコンサルティング採用広報のゆうきです。
かつては「狭き門」のイメージが強かったコンサル業界ですが、2025年現在、アクセンチュアやベイカレント、ディルバード、ノースサンドなどの大手ファームを中心に、未経験者も含めてコンサルを大量採用する動きが加速しています。


アクセンチュアは毎年約2,000人以上を採用し、新卒エントリー数は3万人を超える規模感。
ベイカレント・コンサルティングも毎年1,000人超の採用を続けており、2026年までの目標である4,000人体制は既に達成しています。
なぜ今、コンサルが大量採用しているのか?
その背景には、コンサルの役割の変化があります。
- 以前は事業戦略や経営支援などを「考えて提案する」ところまでを担うことが多かった
- 提案した戦略や施策をクライアントが実行できないケースも多かったため、その実行支援といった「手を動かす実働部隊」が今は存在している
つまり、クライアントの経営課題を“戦略の提案で終わらせない”体制づくりが進んでおり、それに伴って人手が必要になっているからです。
これまでのように戦略経験やMBA保有者だけが対象ではなく、未経験や異業種出身者にも門戸が開かれつつあります。
コンサルに「実務も担える力」が求められる今、ポテンシャル採用の枠は着実に増えています。
未経験者で採用されやすい人の特徴
大量採用と聞くと「ハードルが下がって誰でも入れる」と誤解されがちですが、決してそうではありません。
応募者数は非常に多く、倍率も高いです。
経験者の場合は「即戦力となる実績や実務経験があるかどうか」が重要になりますが、未経験者で採用されやすい人には、3つの特徴があります。
- 高学歴(MARCH・関関同立以上)
- 転職回数が少ない
- クライアント業界の経験がある人
高学歴(MARCH・関関同立以上)
アクセンチュアやベイカレントをはじめとする大手ファームでは、東大・京大・早慶をはじめとする高偏差値大学の出身者が多く、高学歴層の比率は高めです。
MARCH・関関同立以上の学歴だと、採用されやすい傾向があります。
転職回数が少ない
コンサル業界では、転職回数が多い人を忌避する傾向があります。
具体的な回数の目安としては下記です。
- 20代:転職1回まで
- 30代:転職2回まで

転職回数だけで決めつけないで欲しい……。
という気持ちもわかりますが、未経験者をポテンシャル採用する場合、採用そのものが“投資”であるという前提を理解しておく必要があります。
企業は、ポテンシャル採用で入社した未経験者に対し、これらにかかるコストを数ヶ月〜数年にわたって“先行投資”します。
- 時間をかけて業務を教える
- OJTや研修を行う
- プロジェクトの現場にアサインして成長機会を与える
そのため、「すぐ辞める可能性が高い」候補者は投資したコストを回収できない可能性が高く、採用をためらわざるを得ないのです。
もちろん転職回数だけですべてが決まるわけではありませんが、少なくとも「腰を据えて長く働く意志がある」という姿勢は、書類・面接の中で明確に伝える必要があります。
クライアント業界の経験がある人
以下の業界出身の候補者は、コンサル業界で採用されやすい傾向があります。
- 公務員(行政系プロジェクトに強い)
- 金融(銀行・証券・保険など)
- メーカー・インフラ(製造業やエネルギーなど)
- IT企業(開発・PM経験)
これらの業界は、コンサル業界のクライアント企業に多いため、業務プロセスや業界特有の課題を知っていると高く評価されます。
新卒と中途では“未経験の扱われ方”が違う



でも、昔からコンサルは新卒で未経験を採ってるイメージはあるけど?
という声もあるでしょう。
たしかに、大手コンサルファームではこれまでも新卒採用でポテンシャル採用を行ってきました。
ただし、同じ未経験者でも、新卒採用と中途採用では前提がまったく異なります。
- 新卒:高学歴者を中心に、育成前提で高倍率から厳選
- 中途:これまでは即戦力が前提で、未経験者の採用は基本なし
中途で未経験が歓迎される今の状況は、業界構造が変わった結果生まれた特殊なタイミングなのです。
“採用されやすい人”に当てはまらない未経験者がコンサルに転職する現実的な方法
とはいえ



高学歴じゃないし、金融やITの経験もない……コンサルに転職するのは難しいかな?
という人も少なくないと思います。
“採用されやすい人”に当てはまらない未経験者がコンサルに転職するには、以下のアプローチが現実的です。
- 過去の業務経験を「コンサル的視点」で整理する
- 最低限のITリテラシーを身につける
- 未経験者向けの転職エージェントを活用する
過去の業務経験を「コンサル的視点」で整理する
自分のこれまでの仕事の中で「課題に気づき、それを改善しようとした行動や提案」はまさにコンサルの仕事に直結します。
その経験を振り返り、言語化してみましょう。
- 手作業の多い業務を効率化する方法を提案・実行した
- 複数部署間のやりとりを整理して情報共有をスムーズにした
- 新しいツールの導入を提案したり、運用ルールを整備した
小さなことでも「課題発見・解決提案・改善実行」の流れがあれば、立派な“コンサル的行動”として評価されます。
「やらされた仕事」ではなく、「自分で工夫した経験」に焦点を当てて整理してみてください。
最低限のITリテラシーを身につける
コンサル業界は企業のDXやシステム導入の案件が多いです。そのため、以下のような基礎知識がないと、現場との会話や提案が成立しません。
- システム開発の流れ(要件定義 → 設計 → 開発 → テスト → 運用)
- よく使われる業務システム(販売管理、勤怠管理、CRMなど)
- クラウド(AWSやAzureなど)とは何か
- ExcelやSaaSツールなどの基本操作や特徴
最初は書籍やYouTubeなどで十分です。
「現場との会話についていける」ことが大事で、完璧な知識までは求められません。
「パソコン操作が苦手」「ITにまったく興味がない」という人は、コンサルとしてスタートを切るのはかなり難しくなります。
「パソコンが苦手でITに興味がないけど、ビジネスや戦略には関心があるから、戦略コンサルや業務コンサルならいけるかも」という考えもあると思いますが、業務フローの改善提案や業務改革に関わる際、最終的にはITツールやシステム導入が不可欠になるため、「ITに興味がない」では成立しづらいのが現実です。
未経験者向けの転職エージェントを活用する
コンサルの求人は非公開求人が多いので、とりあえずポータルサイトで求人を探してもあまり出てきません。転職エージェント経由が基本です。
しかし何も考えずに大手の転職エージェントに登録すると、即戦力の経験者向けの求人しか扱っておらず、支援を断られることがあります。
そうならないために、第二新卒向けなどポテンシャル採用に強い転職エージェントに登録することをおすすめします。
ジョブホッパーはかなり不利
ただし、短期離職を繰り返したジョブホッパーはかなり不利であることは受け入れた上で戦略を考える必要があります。
短期離職の理由や回数にもよりますが、未経験者を採用する理由が“投資”である以上、「かけたコストを回収できる人材である」と思わせる説得力が必要です。
余談ですが、エンジニアバブル期には、プログラミングスクールや情報商材で学んだ未経験者を採用したところ、1年足らずで独立するという「企業の教育制度にフリーライドするケース」が多発しました。
その結果、未経験者への門戸が一気に狭まりました。
繰り返しますが、企業が未経験者を採用するのは、“育成前提の投資”です。
「育ててもすぐ辞めそう」「最低限の経験を得てフリーランスになることを目論んでいる」という印象の候補者は、当然ながら採用意欲は下がります。
採用されるために、とりあえず調子のいいことを言って短期離職を繰り返すのは、結果的に未経験者全体の評価を下げ、自分たちの首を絞めます。
未経験から高収入・フルリモートも可能?
結論から言うと、未経験者がスタートから高収入やフルリモートの企業に採用されるのは、かなり厳しいのが現実です。



前職が年収400万円だったから600万円以上欲しい。



フルリモートがいい。



残業が少ない企業でないと無理。
企業側からすると、未経験者をその条件で採用するメリットがないからです。
求める条件が厳しすぎると、企業側から



これから育成する段階で、まだ事業に貢献できる立場でもないのに?
という印象を持たれ、面接すら通らないケースも珍しくありません。
まずは「実務経験を積み、現場で信頼を得る」ことを第一に。待遇や働き方は、その結果として後からついてくるものです。
未経験者は今こそ動くタイミング
コンサル業界は現在、大手ファームを中心に年間1,000人単位の大量採用を実施中。
戦略や施策の提案だけでなく、IT・BPO・運用支援までカバーする“施策の実行まで行うコンサル”へのニーズが急増し、未経験者にも門戸が広がっている貴重なタイミングです。


とはいえ「誰でも歓迎」ではなく、高学歴であったり、クライアント業界の現場経験のある人がやはり有利。
短期離職を繰り返した人は警戒されますが、コンサル的視点のある業務経験や、最低限のITリテラシーがあれば突破口になります。
セルバコンサルティングの親会社セルバでは、未経験者にも積極的にITコンサルの求人を紹介しています。
ITコンサルに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください!