こんにちは。広報担当のゆうきです。
SES企業は未経験者を採用して、売上のために経歴を詐称させて案件に参画させていると聞いた。
SES企業が未経験者でも採用するのは、ITと無関係の現場に派遣するためと聞いた。
転職して未経験からエンジニアになろうと考えている方は、このような声を聞いたことがあるのではないでしょうか。
実際にそのような悪質なSES企業も存在するのは事実ですが、業界全体がブラックと決めつけるのは早計です。
所謂まともなSES企業を見分ける方法は、下記の記事で解説しました。
そういった「無知に付け込んで搾取する」ような意図がなければ、未経験者をSES企業が採用するメリットがないと思うかもしれませんが、まともなSES企業でも未経験者を採用するメリットは存在します。
今回は、「所謂まともなSES企業がなぜ未経験者をエンジニアとして採用するのか」について、解説します。
未経験者を採用する理由は「投資」
結論から言うと、まともなSES企業が未経験者をエンジニアとして採用する理由は「育成して長く働いてもらうため」です。
研修やOJTも当然タダではなく、企業はコストを支払っていますが、未経験者が参画できる案件は基本的にほとんどありません。
普通に考えたら、SES企業からすると未経験者って「コストはかかるのに売上にならない」んですね。
最低限の研修だけ受けさせて、経歴を詐称させる企業があるのはこのためです。
「最低限の研修だけ受けさせて経歴を詐称する」のは当然ながら客先の信頼を失う行為ですが、目先の売上のために行っている悪質なSES企業は残念ながら存在します。
まともなSES企業は、時間とお金をかけて未経験者に投資します。
自社やグループ会社の開発案件に参画させたり、後述する体制参画で実務経験を積ませます。
こうした理由から、「最低限の経験を積んだらフリーランスになりたい」みたいな人はまともな企業にこそ忌避されます。
体制参画なら未経験者でも売上に貢献できる
近年SES企業で増えているのが「体制参画」という制度です。
簡単に言うと、エンジニア単独ではなくチーム単位で案件に参画する制度で、未経験者でもチームの一員として参画することで売上に貢献できます。
「IT業界は人手不足」とはずっと前から言われているものの、ほとんどの企業では経験者しか採用されないというジレンマがありました。
エンジニアの経歴を詐称するSES企業を除けば、未経験者を受け入れているのは一部の自社開発や受託開発をしている企業に限られていましたが、体制参画によってまともなSES企業にも未経験者が採用されやすくなりました。
スキルがなくても貢献できることは意外とある
体制参画によって未経験者も売上に貢献できるようになったとはいえ
まだスキルがない未経験者にできることは何もないのでは？
と思うかもしれませんが、スキルがなくてもできることは意外とあります。
具体的に言うと下記のような業務です。
- 作ったシステムが正常に動くかどうかチェックするテスト業務
- ドキュメントの作成・整理
- 議事録の作成
これらの業務はプロジェクトをスムーズに進めるためにも必要ですが、人手不足により仕様書などのドキュメントが作成されないまま進んでいたり、テスト業務が省かれていたりすることがあります。
特に単独での参画だと、必要性には気づきつつも、リソース不足により手をつけられないことも珍しくありません。
体制参画なら、未経験者にこれらの業務を担当してもらいながら、チームリーダーの監督・指導のもとで簡単な修正作業からこなしていってもらい、開発経験を積ませることが可能です。
短期的に見れば「未経験者との抱き合わせで高スキルなエンジニアを参画させている」「経験を積ませるために客先を利用している」ようにも見えるかもしれませんが、長期的に見れば属人化を防いだりシステムの品質の向上につながるため、客先にもメリットがあります。
「SES＝スキルがつかない」は本当か
よく「SESだとスキルがつかない」と誤解されることがありますが、結論から言うとSES自体が悪いのではなく、所属する企業とエンジニア次第です。
エンジニア案件かのように見せかけて、ヘルプデスクや家電量販店の販売などの仕事に就かせるようなSES企業にずっと所属していたら、当然スキルを磨くことは難しいですし、自分から学ぼうという姿勢がないエンジニアがスキルを身につけられないのは当然です。
「先輩のコードを見る」「わからないことを質問する」など、意欲的に動けるエンジニアはどんどん成長します。
「SESだからスキルがつかない」のではなく、悪徳SES企業に所属していてもスキルがつかない、自分から学ばないエンジニアにはスキルがつかない、というだけの話です。
後者については、SES業界に限らず自社開発や受託開発でも同じですね。
まともなSES企業に採用される未経験者の特徴
未経験からエンジニアになったのに、悪徳SES企業には入りたくないですよね。
ではどんな未経験者なら、まともなSES企業に入れるのか。
具体的には下記の特徴を持つ未経験者になります。
- 人のアドバイスを素直に聞ける
- チームワークを大切にする
- 相手の目線に立って考えられる
- 自主的に勉強するのが苦にならない
- 長期的な目線で考えている
- 泥臭いことも頑張れる
これらの逆が「まともなSES企業に採用されない未経験者の特徴」になるわけですが、採用されないだけならまだしも、そういった人を食い物にするような悪徳SES企業やオンラインスクールも存在します。
前述したように、「短期間で技術を学んでフリーランスになりたい」という目的で入社しようとする未経験者は、まともな企業にこそ忌避されます。
企業はポテンシャルに期待して投資しているにもかかわらず、踏み台にしようとしているわけなので。
未経験からエンジニアとしてキャリアアップしたいなら
まともなSES企業ほど、数年後に活躍してくれることを信じて未経験者に投資するので、そこにフリーライドしようとする意志が見えると警戒します。
自社開発でも受託開発でも未経験者をエンジニアとして採用する主な理由は投資なので、SESに限らず、未経験者を採用している企業を踏み台にしようとするのはやめましょう。投資してもリターンが返ってこないのが普通になると、未経験者が採用される道がどんどん閉ざされていきます。
企業側の目線に立って「いずれは育成にかけたコストを売上で返す」つもりで学ぶ姿勢があれば、まともなSES企業に採用されてエンジニアとしてキャリアアップできる可能性は高いのではないでしょうか。
弊社セルバコンサルティングでも体制参画の準備中であり、いずれは未経験者もエンジニアとして採用する予定です。
異業種から転職してエンジニアになりたい方は、ぜひご覧ください。
グループ会社であるセルバでは受託開発と自社開発を行っており、未経験者もエンジニアとして採用しています。
二次面接後に約3ヶ月の課題期間があり、課題を期限内に全てこなした方を採用していますので、エンジニアの仕事に興味がある方のご応募お待ちしています！
